播種からの芽出し

いよいよお米の播種(はしゅ・種まき)です。
田植機にセットできる大きさの苗箱に、床土入れ・撒水、種籾まき・覆土入れ、を流れ作業でこなしてくれる、高山村月あかね生産組合が所有する播種機を使わせてもらいます。
これを使えばアッという間に播種が完了です。

奥のほうから苗箱を流して、床土、撒水、種籾、覆土を
順に入れていく流れ作業をしてくれる播種機。便利!

もちろん、床土、覆土ともに有機専用のものを使います。

右が種籾をまく部分、左がその上に土をかけているところ。

苗箱に播種が終わったなら、いつもお世話になっているGさん所有の催芽(さいが)機に入れます。芽出し機ともいってますが、簡単にいえば温度を30℃程度に保った温室のような空間に入れて、種籾の発芽を促すもの。でも、籾種から最初に出てくるのは芽じゃなくて根なんですけどね。

そして、芽出し機に入れて2、3日ほどで芽が出始めたなら、田んぼにビニールで覆った苗床へ移します。
播種から4日経った発芽した状態が下の写真。

芽出し機を使ったこともあり、播種から4日経って、すでに2〜3cm芽が伸びてます。

ビニールで覆われた中の床面にもビニールが敷いてあり、ここに2cm程度の水を張ってプールのようにします。ここへ苗箱を並べていきます。これはプール育苗といって、湛水状態で育苗する方法。手間があまりかからないので、現在はこのプール育苗が主流のようです。

ここで、ビニール内の温度や水の具合を見ながら、田植えをするまで苗を育てます。

田んぼにつくった苗床。

でも、このプールづくりが難しいのです。なんせ、地面を水平にしなければ、プールの水に深いところ、浅いところができてしまい、苗箱全体に水がうまく行き渡りません。
凹部分ができれば苗箱が水没してしまい、凸部分は苗箱が水に浸からず乾燥します。
水平からの凹凸が3cm以上はアウトとして、真っ平らを目指します。

何回か地面づくりをやり直して、「まいっか」という状態で水を張りました。でもやっぱり真っ平らになるわけがありません。水没もせず、乾くところもないようならOKとしときます。